過去の高値や安値は、価格が上昇や下降する際の目標になりやすく、ある一定のラインでレジスタンス(抵抗線)もしくはサポート(支持線)を形成することになります。

前回の高値に接近すると下の方の安値で買った買い方は、その高値を利益を確保するための利食い目標にしやすいため、売り注文が出やすく、また、前回の高値をつかんだ買い方にとっても損切りはしたくないので耐えていると、買値付近に戻ったため、一旦決済する動きに出やすいものです。
上記と同時に逆張りスタイルの投資家にとっては、前回の高値は、パターン通りの動きを予想して新規に売りを仕掛けるポイントとなるため、売りが多くなり結果として前回の高値圏では反落しやすくなります。

このように前回の高値や安値に接近すると、それまでの流れに変化が生じやすいという特徴が有ります。
レジスタンスとは、この頭打ちに合う高値をつなげた線のことをいい、サポートとは、下げ止まる安値をつなげた線のことを言います。



ただし、レジスタンスと思われていた水準を突破した場合には、売り勢力が強まる中を突き抜けるだけの買い勢力があるということであるとともに、レジスタンスの上に設定されていた売り方の損切りやストップロス成立が起こりやすく、時には、売り方から買い方への転換が考えられ、一段高となる可能性が高くなります。
そのため、レジスタンスを上放れれば買いポイント、サポートを下放れれば売りポイントとなります。

また、レジスタンス・サポートは必ずしも水平であるとは限らず、トレンドに沿った形で斜線として形成される事もあります。

サポートとレジスタンスは人間に記憶する能力があるために存在するとも言われています。
過去の記憶が、サポートとレジスタンスで売り買いの行動を起こさせるわけです。
投資家は、サポートに来ると、以前の経験から反発すると予想するため買いに回り、レジスタンスに来ると売りに回ります。
サポートとレジスタンスは予想や予測に従った行動を投資家が取るため、実現するのです。
 
サポートとレジスタンスの強さ
サポート・レジスタンスの強さは、期間・幅・出来高の3つの要素に左右されます。
サポートやレジスタンスが構築され、繰り返しサポートもしくはレジスタンスに支えられる程、強力なラインになります。
2週間続いたサポートラインよりも2ヶ月続いたサポートラインの方が強力であり、1年以上続くレンジともなれば、そのレンジを離れるには、相当なエネルギーが必要です。

サポートやレジスタンスの幅が広ければ広いほど、その強さは増します。
つまり、ドル/円で表現しますと100円と110円の間のレンジより100円と120円の間のレンジの方が一般的に強力といえます。
また、サポートとレジスタンスの間における商いが活発であればあるほど、強いといえます。


※チャートの期間
一般的に、サポートとレジスタンスは、短期よりも長期のチャートの方が重要です。
例えば、週足チャートの方が日足チャートより重要です。
例えば、週足チャートが、明確にサポートラインを突破したような時には、日足チャートでサポートライン上にあったとしても週足チャートのサインを優先すべきです。
 
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